横浜国立大学 人間教育学部|大学院 環境情報学府
安藤研究室では、社会老年学(ジェロントロジー)、高齢者心理学、人と動物の関係学を中心に研究を行っています。

第39回ヒューマン・アニマル・ボンド心理学研究会「人と動物の関係性の社会学-東日本大震災における飼い主とコンパニオンアニマル-」―梶原はづき氏講演

第39回ヒューマン・アニマル・ボンド心理学研究会
(日本動物看護学会第58回例会・ヒトと動物の関係学会第118回例会)

「人と動物の関係性の社会学-東日本大震災における飼い主とコンパニオンアニマル-」―梶原はづき氏講演

2018年6月22日(金)18:00〜20:00・桜美林大学四谷キャンパス

2時間にわたり行われた研究会の様子

今回の研究会は、この春立教大学大学院の博士課程を修了された梶原さんをお招きして、博士論文の内容をお話しいただきました。様々なご経歴を持たれる中、東日本大震災の後被災者と動物たちの体験をきちんとした形として残すために大学院に入り、この研究に取り組み始めたという研究の動機から講演は始まりました。

まず、博士論文の分析枠組である「批判的実存論」について、社会変革を生み出す理論であり、今回の震災において避難地域の動物の命を見捨てたという出来事、その構造とメカニズムをこの分析アプローチによって説明するというお話がありました。次に、社会学の中における一分野としてようやく認められた“Human Animal Studies (HAS)”について、そして博士論文の概要へと進みました。津波と原発事故という大きな2つの災害について、飼い主と動物がどのような体験をしたのかを丁寧なフィールドワークのなかから拾い上げていったその語りに、聴衆は聞き入りました。講演後の質疑応答においても、活発な意見や質問がなされ、この問題に対する関心の高さがうかがえました。

東日本大震災から7年以上が経過し、その後も大きな震災が複数発生しています。今回梶原さんが研究された内容が、これからの飼い主と動物の関係に活かされることを期待したいと思います。

盲導犬使用者からも貴重な意見・質問があげられました